このツールは Samba の一部である。
smbsh を利用すると、ls egrep や rcp などのUNIXコマンドを使用して NT のファイルシステムにアクセスすることが可能になる。 smbsh を正しく動作させるには、ダイナミックリンクされたシェルを 使う必要がある。
smbsh コマンドを利用するには、 下記のようにプロンプトから smbsh を実行し、 Windows NT を実行しているマシンに対する認証に用いるユーザ名と パスワードを入力する。
system% smbsh Username: user Password: XXXXXXX
このシェルから実行される、すべてのダイナミックリンクされたコマンドは、 smb プロトコルを利用し /smb ディレクトリにアクセスすることになる。 例えば、コマンド ls /smb は、ワークグループのリストを表示する。 コマンド ls /smb/MYGROUP はワークグループ MYGROUP 内の全てのマシンを表示する。 コマンド ls /smb/MYGROUP/<machine-name> は、 そのマシンの共有名を表示する。 例えば、cd コマンドでディレクトリを移動したり、 vi コマンドでファイルを編集したり、 rcp コマンドでファイルをコピーしたりすることもできる。
smbsh は 標準の libc への呼び出しを横取りして、 smbwrapper.o 内のコードを動的にロードすることにより動作する。 すべての呼び出しが "フック" されるわけではないので、 smbsh の下では動作しないプログラムがあるかもしれない。
ダイナミックリンクされていないプログラムは、smbsh の機能を利用することはできない。ほとんどの UNIX システムでは、file コマンドを実行することで、プログラムがダイナミックリンクされているのか、 スタティックリンクされているのかを調べることができる。
オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、 Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team によって、 Linux カーネルの開発と同様の オープンソースプロジェクトとして開発が行なわれている。
オリジナルの Samba マニュアルページは Karl Auer によって作成された。 マニュアルページは YODL 形式( ftp://ftp.icce.rug.nl/pub/unix/ で入手可能な優れたオープンソースソフトウェア) に変換され、 Samba 2.0 リリースに伴い、Jeremy Allison によって更新された。 Samba 2.2 における DocBook 形式への変換は、 Gerald Carter によって行なわれた。