この節では特殊な状況での FreeBSD のインストール方法が記述してあります。
この形式のインストールは “表示のないインストール” と呼ばれます。 なぜなら、FreeBSD をインストールしようとするマシンにモニタが接続されていないか、 VGA 出力さえもっていないからです。 どのようにすればよいでしょうか? シリアルコンソールを使ってください。 シリアルコンソールは基本的に別のマシンをシステムの主ディスプレイやキーボードとして使います。 これを行うには、Section 2.2.7 の説明に従い、インストール用のフロッピーを作成してください。
以下の説明に従って、 これらのフロッピーをシリアルコンソールを使って起動するように変更してください。
ブートフロッピーのシリアルコンソールへの起動を有効にする
作成したフロッピーで起動すると、FreeBSD は通常のインストールモードで起動します。 インストールにシリアルコンソールを使って FreeBSD を起動したいので、 kern.flp フロッピーを FreeBSD のシステムに mount(8) コマンドを使ってマウントする必要があります。
# mount /dev/fd0 /floppy
フロッピーのマウントをおこなったら、フロッピーのディレクトリに移動してください。
# cd /floppy
ここでフロッピーをシリアルコンソールを使って起動するように設定しなければなりません。 “/boot/loader -h” という文を含んだ boot.config というファイルを作成します。 以上でシリアルコンソールを使って起動するフラグをブートローダーに設定することができます。
# echo "/boot/loader -h" > boot.config
フロッピーを正しく設定することができたら、 umount(8) コマンドを使ってフロッピーをアンマウントしてください。
# cd / # umount /mnt
そしてフロッピードライブからフロッピーディスクを取り出してください。
ヌルモデムケーブルの接続
2つのマシン間をヌルモデムケーブルで接続する必要があります。 ケーブルで2つのマシンのシリアルポート同士をつなげてください。 普通のシリアルケーブルはここでは使えません。 内部配線のいくつかがクロスされたヌルモデムケーブルが必要です。
インストールのために起動
いよいよインストールを開始します。 kern.flp フロッピーを、画面のない、 インストールを行おうとしているマシンのフロッピードライブに挿入し、 電源を投入してください。
画面がないマシンへの接続
cu(1) でインストールを行いたいマシンに接続してください:
# cu -l /dev/cuaa0
できました! cu のセッションを通して画面がないマシンを操作することができます。 インストーラが mfsroot.flp を挿入するように要求し、 その後どの種類の端末を使うか選ぶよう問われます。 FreeBSD カラーコンソールを選んでインストールを続行してください!