Ant の異なったバージョンの使用

Eclipse プラットフォームは、プラグイン・ライブラリーとして Ant 1.6.1 を用意しています。 ワークベンチで Ant ビルド・ファイルを実行するときは、デフォルトでバージョン 1.6.1 が使用されます。 サポートされていなくても、異なったバージョンを使用することが可能です。 Ant の異なったバージョンを使用するのに、少なくとも次の 2 つの方法があります。

Ant ランタイム・クラスパスの変更:
Ant がビルド・ファイルを実行するとき、Ant クラスパス上の必要なクラスを探します。 Ant クラスパスは、新規タスク、型、またはライブラリーを提供するプラグインと、Ant ランタイム・クラスパス設定に定義されているクラスパスとから構成されます。 設定にアクセスするには、「ウィンドウ」> 「設定」>「Ant」>「ランタイム」をクリックします。 Ant 1.6.1 に関連した JAR は、「Ant ホーム項目」項目の下にグループ化されています。 Ant ホーム項目を変更するには、「Ant ホーム...」ボタンをクリックし、使用する Ant インストールを選択します。

Ant クラスパスを変更した後は、以降の Ant ビルドはすべて、デフォルトの代わりに更新バージョンを使用します。 Ant クラスパスを元の状態に復元するには、設定ページで「デフォルトの復元」ボタンを選択します。

外部ツールとしての Ant の使用:
Ant クラスパスの変更がオプションでないとき、または単に Ant のより新しいバージョンあるいはベータ版をテストしたい場合は、Ant を外部ツールとして使用することがオプションの 1 つです。 通常、Ant ビルド・ファイルそのものは、ワークベンチでの実行の際に外部ツールと見なされますが、 方法はこれだけではありません。 外部ツールとして Ant のバイナリー配布をインストールするには、次のようにします (注: 次のステップは Windows 用ですが、他のオペレーティング・システムでも類似の方式が使用可能です)。
  1. Ant の バイナリー・バージョンを、 http://ant.apache.org からダウンロードし、インストールします。
  2. 「実行」>「外部ツール」>「外部ツール...」をクリックします。
  3. プログラム」をクリックします。
  4. 新規」をクリックします。
  5. 外部ツールの名前 (例えば、External Ant) を入力します。
  6. ロケーション」フィールドで「ファイル・システムの参照 」をクリックします。
  7. ant.bat というファイルを見つけて選択します (これは、Ant インストールの bin フォルダーにある必要があります)。
  8. 引数」フィールドに、 ワークベンチの外部でビルド・ファイルを実行するために通常入力するビルド・ファイルの引数を入力します。
  9. 作業ディレクトリー」フィールドにビルド・ファイルのディレクトリーを入力します。
  10. 実行」をクリックしてビルド・ファイルを実行します。

Ant を外部ツールとして実行するときは、Eclipse によって提供されたタスクまたは型は、機能しません。 また、Ant クラスパス設定はビルド・ファイル実行には影響しません。

関連概念
Ant サポート
外部ツール

関連タスク
Ant ビルド・ファイルの実行
外部ツールの実行
Ant クラスパスの変更
新規 Ant タスクおよび型の追加