4. 基本設定シートとユーティリティシート

BJフィルタには、基本シートとユーティリティシートの2つのシートがあります。

4.1 基本設定シート

基本設定シートは、最初に表示されるシートです。このシートでは、用紙の種類、用紙のサイズ、給紙方法、印刷品質、色調整、グレースケール印刷の指定ができます。また、紙間レバー位置も表示されます。
カートリッジが交換できるモデルでは、BJカートリッジの種類も指定できます。


【BJ F360の例】



4.1.1 BJカートリッジ

カートリッジを交換できるモデルのときだけ表示されます。使用するBJカートリッジの種類を指定します。

4.1.2 用紙の種類

用紙の種類を指定します。

注意: BJフィルタでは、バナー紙はサポートしていません。

4.1.3 用紙サイズ

用紙のサイズを指定します。
ユーザ定義サイズを選択すると、次のダイアログが表示され、サイズを定義できます。


【BJ F360の例】



アプリケーションから希望の用紙サイズに印刷するには、次のように設定します。
1) アプリケーションの印刷ダイアログで、用紙サイズをA4に設定して印刷を実行します。
2) BJフィルタの各種パラメータを設定する画面で、基本設定シートの用紙サイズで、希望の用紙サイズを選択します。

注意: ・BJフィルタでは、拡大縮小印刷はサポートしていません。
・アプリケーションで設定した用紙のサイズに合わせてください。
・用紙の種類と用紙サイズの組み合わせが正しくない場合、印刷の中止あるいは設定の変更を促すメッセージが表示されます。
・アプリケーションでA4以外の用紙を選択する場合は、/usr/local/bin/bjXXXps(XXXは850、860、870、360、s600、s630、またはs6300)のGhostScript(以下gsと略します)の起動オプションである-sPAPERSIZE=a4を、アプリケーションで指定したサイズと同じ値に変更する必要があります。詳細はgsのドキュメントを参照してください。


4.1.4 給紙方法

給紙方法を指定します。

注意: BJフィルタでは、手差し給紙の場合には、印刷開始時に手差し給紙口に用紙がセットされていなくても「用紙を入れてください」というメッセージは表示されません。


4.1.5 印刷品質

印刷品質を指定します。用紙の種類によって、選択できる項目が変化します。
カスタムを選択すると、設定ボタンが選択可能になります。設定ボタンをクリックすると、カスタム設定ダイアログが表示され、必要な設定ができます。


【BJ F360の例】



このダイアログでは、印刷品質とハーフトーンの方法を指定できます。


4.1.6 色調整

色調整を指定します。
マニュアル調整を選択すると、設定ボタンが選択可能になります。設定ボタンをクリックすると、色調整ダイアログが表示され、必要な設定ができます。


【BJ F360の例】



カラーバランス:シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの各色を調整できます。
濃度:色の濃度を調整できます。
マッチング方法:写真に適した印刷方法、または、グラフィックに適した印刷方法を選択できます。
明るさ:明るさを調整できます。

4.1.7 グレースケール印刷

グレースケール印刷をしたいときにトグルボタンをオンに指定します。
BJカートリッジでブラックを選択した場合には、指定できません。
グレースケール印刷を指定すると、色調整ダイアログの濃度以外は、設定できなくなります。

4.1.8 紙間レバー位置表示

用紙の種類と給紙方法にしたがって、紙間レバーの位置を表示します。

4.1.9 バージョン情報

本プログラムのバージョン情報を表示します。


4.2 ユーティリティシート

ユーティリティシートは、クリーニングなどのBJプリンタのメンテナンス機能を利用するときに指定します。
なお、他のアプリケーションがBJフィルタを使って印刷をしている間は、ユーティリティの機能は、実行できません。
プリンタの機種によって、ユーティリティシートの機能は異なります。


【BJ F360の例】



4.2.1 クリーニング

印字ヘッドの目詰まりを解消するために、クリーニングを行います。クリーニングを頻繁に行うと、インクが消耗されるので、注意が必要です。クリーニングやヘッドリフレッシングを数回行っても回復しない場合は、インクがなくなっている可能性があります。
ステータスモニタを使って、インクの量を調べてください。

4.2.2 ヘッドリフレッシング

クリーニングを数回行っても、印刷結果が改善されない場合、ヘッドリフレッシングを行ってください。この機能は、クリーニングより強力に印字ヘッドの目詰まりを解消するためのものです。インクの消費量もクリーニングより多くなります。
ヘッドリフレッシングを行っても、印刷結果が改善されない場合、インクがなくなっている可能性があります。ステータスモニタを使って、インクの量を調べてください。

4.2.3 給紙ローラのクリーニング

注意: この項目は、BJ S600、BJ S630、BJ S6300では表示されません。

BJプリンタをしばらく使っていると、給紙ローラが汚れてきます。給紙ローラが汚れてきたら、給紙ローラのクリーニングを行ってください。
BJ F850、BJ F860およびBJ F870の場合、給紙ローラのクリーニングには、専用のクリーニングプレートを使用します。また、クリーニングには、少量の水と、水分を取り除くために普通紙が2枚必要です。
BJ F360の場合、別売のクリーニングシートが必要です。 詳しい操作方法については、プリンタ付属の説明書を参照してください。

4.2.4 ノズルチェックパターン印刷

印字ヘッドのノズルが目詰まりしていないかを確認するために、ノズルチェックパターンを印刷します。
ノズルチェックパターンを印刷するために、A4の用紙が1枚必要です。
詳しい操作方法およびチェックパターンの見かたについては、プリンタ付属の説明書を参照してください。
ノズルの目詰まりを解消するには、クリーニングまたはヘッドリフレッシングを行ってください。また、これらの操作後、ノズルの目詰まりが解消されたかを確認するにも、ノズルチェックパターンを行うことをお勧めします。

4.2.5 ヘッド位置調整

新しいBJカートリッジを取り付けたときに、印字ヘッドの各色のノズルのずれを補正するために、ヘッド位置調整が必要です。
BJ F850、BJ F860、BJ F870の場合、ヘッド位置調整には、A4の用紙が1枚必要です。
BJ S600、BJ S630、BJ S6300の場合、ヘッド位置調整には、A4の用紙が2枚必要です。
BJ F360の場合は、BJカートリッジを交換した場合にも、ヘッド位置調整が必要です。また、調整には、A4の用紙が2枚必要です。
詳しい操作方法については、プリンタ付属の説明書を参照してください。

4.2.6 電源オフ

プリンタの電源をオフにすることができます。

4.2.7 自動電源設定

注意: この項目は、BJ F850、BJ F860、BJ F870、BJ F360では表示されません。

自動電源オン機能とは、プリンタに印刷データが送られてくると、自動的にプリンタの電源がオンになる機能です。 自動電源オン機能を使うときは [有効] を選択し、使わないときは [無効] を選択してください。最後に [送信] ボタンをクリックすると、プリンタ本体の設定が変更されます。
自動電源オフ機能とは、設定した時間が経過してもプリンタに印刷データが送られてこないときに、自動的にプリンタの電源をオフにする機能です。 自動電源オフ機能を使うときは時間を選択し、使わないときは [無効] を選択してください。最後に [送信] ボタンをクリックすると、プリンタ本体の設定が変更されます。

4.2.8 特殊設定

注意: この項目は、BJ F850、BJ F860、BJ F870では表示されません。

インクが乾かないうちに次のページが印刷されて、用紙の裏側が汚れてしまうのを防ぐことができます。
このボタンをクリックすると、次のダイアログが表示されます。


【BJ F360の例】



ページ間休止は1ページを印刷し終わってから、休止を入れて、次のページの印刷をはじめます。スキャン間休止は1ページの印刷の途中で休止を入れながら印刷します。
設定の方法は、必要な項目のチェックボックスをオンにして、送信ボタンをクリックします。

4.2.9 ステータスモニタ起動

ステータスモニタは、通常、印刷が始まると自動的に起動し、印刷が終わると自動的に終了します。印刷をしていないときに、プリンタの状態やインクの残量を調べたいとき、このボタンをクリックしてください。


【BJ F850の例】



上記画面で、アイコンの意味は次のとおりです。

インクがなくなったことを示します。

インクがもうすぐなくなることを示します。


注意: BJ F360では、紙間選択レバー位置は表示されません。



BACK NEXT